そもそも、事業承継とは何か?

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承継二郎
あのー、基本的な質問で恐縮なんですが、そもそも、「事業承継」って何なんですか?
貝井
非常によい質問です! 事業承継とは、「事業」の承継なんです!

事業承継の「本質」

事業承継とは、「事業」を承継することです!

。。。と言うと、「おちょくってるんですか?」と思われるかもしれません。

しかし、日本語はよくできています。

 

「事業」とは何でしょうか?

私は、事業とは「儲かるしくみ」だと考えます。

 

逆に言うと、儲からないしくみは事業ではありません。

そして、そのような儲からない会社を承継するのは、社会的にも、後継者にとっても得策ではありません。

その場合には、無理に承継させずに、廃業することも仕方ないと考えています。

私は事業承継でメシを食っている人間ではありますが、全ての会社を承継させるべきだ、とは思っていません。

 

たとえば、着物について考えてみると、現代においては、江戸時代のように、みんながいつでも着ていて日常品として購入する時代ではありません。

呉服屋を経営しても、江戸時代のように儲かるわけはありません。

今の時代なら、ユニクロに完敗です。

見方を変えれば、呉服屋とは、ある意味で「江戸時代のユニクロ」だったのでしょう。

そんな事業を残すべきでないですし、実際に、すでに淘汰されて残ってはいません。

しかし、必ずしも着物自体がなくなったわけではありません。

たとえば、成人式で着るためのレンタル事業と言う形で残っています。

とはいえ、レンタル事業において、成人式の日だけに貸し出していても、マーケットに限界があり、これもまた儲からない事業になってしまいます。

しかし、成人式の着物の記念写真自体は、成人式の前に撮影しておく、というビジネスモデルにすれば、365日売上が立つ事業になります。

このように、着物自体を売る、という事業は残っていなくても、時代に合わせて、進化していった事業は今でも残っています。

 

まずは、承継した後も儲かるしくみがあるのか、または、儲かるしくみに転換させることができるのか、ということが事業承継において最も重要なのです。

 

後継者の覚悟

私が見る限り、経営者のお子さんというのは、親に経済的余裕があるため、子供の教育に力を入れていることが多いように思えます。

いわゆる、いい大学に入って、いい会社に入り、順風満帆な人生を歩んでいるお子さんも多いです。

そして、「手をかけた結果、会社に帰ってこない、それなら、手をかけなきゃよかった」と落胆している経営者も少なくありません(笑)。

 

後継者も、会社を承継するにあたっては、承継する事業についてしっかりと精査する必要があります。

精査の結果、「儲かるしくみ」である、または、「儲かるしくみに転換させることができる」と確信できた場合だけ事業承継をしてください。

なにも、会社を承継することだけが後継者の人生ではありません。

大企業のサラリーマンの方が幸せであれば、そのような人生の選択をすべきです。

そのような幸せを捨ててまで、儲からない会社を引き継いで倒産して不幸になれば、なんのための人生かわかりません。

 

しかし、「儲かるしくみがあるから、会社を継ぐ」のであれば、決意と覚悟を決めて、事業に取り組んでください。

あなた自身の選択なのですから。

 

事業承継の手段

事業承継にあたっては、相続税などの税金やら、株式の承継やら、親族間の相続の話やら、税理士や弁護士などが登場する場面が多く出てきます。

しかし、これらの話は、あくまで「儲かるしくみを後継者に引き継ぐ」ための「手段」なのです。

事業承継においては、そのような「手段」も無視できないのは事実です。

せっかく、覚悟を決めて、儲かる事業を引き継ごうとしている後継者が、つまらない「手段」で躓くことは本意ではありません。

しかし、税金や株式や相続の話は、本来、事業承継の中心トピックではないのです。

まとめ

事業承継とは、「儲かるしくみ」を承継することです。

儲からないしくみを承継することは、後継者にとっても、社会にとっても不幸な結果になってしまいます。

税金や株式や相続の話は「儲かるしくみ」を承継するための手段でしかありません。

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