データで見る事業承継の現状Ⅰ 親族内承継の減少

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承継二郎
親族内承継、従業員承継、外部承継では、どれが一番多いのですか?
貝井
親族内承継ですが、その割合は減少傾向にあります。

 

親族内承継の割合のデータ

中小企業庁の『中小企業白書』の「規模別・事業承継時期別の現経営者と先代経営者の関係」によると以下のようになっています。

小規模事業においては、20年以上前には80%が息子・娘への承継でした。

しかし、それが、0~9年前では60%まで減少しています。

 

中規模企業については、もっと顕著です。

20年以上前は息子・娘への承継が80%でしたが、0~9年前には、40%に減少しています。

 

このデータは、2012年現在であり、0~9年前とは、2003年~2009年を指します。

それから、10年が経過した現在では、息子・娘への承継はより減少しています。

一説には、中小企業の3人に2人は後継者がいないと言われています。

データからの考察

では、なぜ、このように息子・娘などへの親族内承継が減少しているのでしょうか。

 

1つ目には、もちろん、少子化により、後継者候補となる子供が減少していることが挙げられます。

 

2つ目には、現経営者が会社を設立したり会社を承継した時代は、高度成長期やバブル期であり、日本経済は成長し、経済に余裕がありました。

しかし、現在では、少子高齢化、グローバル競争やIT化など、競争は激化の一途を辿っています。

このような経営環境の変化のなかで、「自分が会社を引き継いでもうまくいかないのでは」という不安を、親族が持つのは当然です。

しかし、裏を返せば、「引き継いでも上手くいく会社」であれば、後継者は現れるのです。

そのためには、会社の磨き上げ(経営改善)を実施し、つねに「会社の価値」を上げておくことを意識する必要があるのです。

 

3つ目には、連帯保証債務を引き継ぐことに躊躇していることが挙げられます。

いくら現状で会社が上手くいっていても、ひとたび経営が悪化すれば、連帯保証債務を負わなければならないのことに不安を抱いています。

ただし、連帯保証債務は解除できる方法があります。

連帯保証債務の解除により、承継したいという後継者が現れる可能性があります。

 

また、親族内承継が減少傾向にあるのはデータ上も明らかです。

そのような流れの中では、M&Aで第三者への会社売却という手段も、一般的になっていくと思われます。

しかし、M&Aにおいても、買手をみつけるためには、会社の磨き上げ(経営改善)を実施し、つねに「会社の価値」を高めておく必要があるのは、親族内承継となんら変わりません。

まとめ

親族内承継が減少傾向です。

親族内に後継者を探すにも、M&Aで会社を売却するにせよ、会社の磨き上げ(経営改善)を実施し、つねに「会社の価値」を高めておく必要があります。

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